Reflec Beat plus [ iPad ]

このエントリの要約:

低難易度から超高難易度まで用意されたカジュアルゲーム

 

●そもそも何ぞや?(簡潔)

 お好みのステージを選んで下さい(判断基準としてBGMに大きなウェイトが置かれています)。

 画面上から丸いのが画面下へ向かって落ちてきます。

 画面下のラインに重なった時に、タイミングよく丸いのをタッチして下さい。

 

●そもそも何ぞや?(詳細)

 丸いやつ(オブジェクトと言うらしいので以後そう呼びます)は一見してランダムに落ちてくるように見えますが、BGMと同期しています。タッチするタイミングは同一ステージなら完全に同じです。つまりBGMのリズムに合わせて画面をタッチしていくと必然的にオブジェクトをタッチできることになります。

 オブジェクトのタッチに成功すると、そのタイミングの正確さに応じて点数が入ります。評価はJust、Great、Good、Miss の4段階です。お察しの通り、Miss はタッチミスを意味し、減点です。

 

 以上のように、システムの原理は非常に単純です。しかし以下の要素により正確なタッチが難しい仕組みになっています。

・オブジェクトが落ちてくる位置はランダムです。

・オブジェクトごとに移動速度が変わります(ひとつのオブジェクトの移動速度が変わることはありません)。

・オブジェクトは大半が画面端に当たって跳ね返る動作をします。この跳ね返りの角度は物理法則を完全に無視します。例えば、45度の角度で画面端に当たったオブジェクトが15度に角度を変えて進んできます。

・ラインの上部に2つまたは3つ(難易度によって変化)の緑色のポイントがあります。一部のオブジェクトは緑色で、ポイントへ向かって落ちてきますので、重なった時にタッチします。下のラインでタッチするオブジェクトが横方向にランダムであるのに対し、緑ポイントのタイミングと位置は同じです。ただしこいつの存在により、タッチするエリアが上下に揺さぶられ、左右軸のみ見ていればいい1次元に対して、上下左右の2次元的な情報処理能力を求められます。

・オブジェクトの中にはロング・オブジェクトが混じっています。通常のオブジェクトは一瞬でもタッチするとタッチ成功と判定されますが、ロング・オブジェクトは長く線状のオブジェクトで、線の先端でタッチし、終端がラインに到達するまでタッチし続けなければいけません。これにより、指の拘束が発生します。

・オブジェクトを正確にタッチしていくと画面に表示されているゲージが溜まります。このゲージを消費して「移動速度が速いく」「画面端での跳ね返り回数の多い」、より動きを掴みづらいオブジェクトを相手に放つことができます(つまり自分の方にも落ちてきます)。

・本作は対戦ゲームの体裁を取っていますので、対戦相手の陣地が画面上部にあります。当然、相手がタッチするべきオブジェクトは画面上部へ上っていきます。発生位置は自分のタッチエリア付近なので、自分の方へ向かってくるオブジェクトと相手の方へ向かっていくオブジェクトがごたまぜになります(色違いで識別はできますが)。

 

 これらの要素は単体ならば簡単に対処でき、実際に低難易度ステージでは単体に近い形で落ちてきます。しかし高難易度になると複合攻撃と言うかそもそもドッヴァドヴァ状態でどこの弾幕シューティングだこれオイになりやがります。

 なお、本作のBGMは至極一般的な意味においての「音楽」です。である以上は、アカペラなどと違って複数の音が鳴っている状態です。具体的にどの音に合わせたタイミングでオブジェクトが落ちてくるかは自分で見つけろや、という事です。

 

 スコアについて補足します。本作のスコアは、プレイ中に単純な加算・減算により算出された「スコア」と、全てのオブジェクトを Just 判定でタッチできた時を 100% とした際の正確さ、「AR ( Achievement Rate )」の2種類が存在します。AR が 70% を越えるとステージクリアと見なされます。

 

●何が楽しいの?

 レースゲームのタイムアタックに似ています。要するにスコアを伸ばせばよろしい。

 また、何も知らない状態で難易度の高いステージをプレイすると、オブジェクトがダンゴになって落ちてきて、画面が何が何だかよく分からないまま終了します。悔しいので何が何だか分かるくらいまでプレイします。そうすると、次はダンゴがダンゴになって落ちてくるステージが用意されています。この繰り返しです。「最初に見た時は訳が分からないものが分かるようになる」ことは結構な快感です。

 音ゲーには各ゲームごとにコミュニティが存在し、階級社会的なものを構成しています。この階級社会では、より高難易度の曲で、より高いスコアを叩き出す人間がヒイラルキーの上へ行けますので、追いつけ追い越せが発生します。

 レースゲームと違ってハイスコアの理論値が存在するのですが、どんなに低難易度のステージであっても、ちょっとやそっとプレイした程度では理論値を出すことなど不可能です。

 インターフェイスがタッチパネルなので、コナミの音ゲー本舗である Beatmania で顕著な、初心者を容赦なく切り捨てるとっつきの悪さが改善されています。

 

●欠点

 iPad 版ですら、ハマると追加パックを次々に買う羽目になり、万の金がふっ飛びます。アーケード版に手を出そうものなら冗談でなくベンツが買える金額を飛ばすこともあり得ます。

 音楽のジャンルがダンスミュージックに片寄りがちです。ただし、音ゲーをプレイする人は「音楽目当ての人」「譜面目当ての人」(及びそのハイブリット)に分かれていて、後者の性質が強くなると音楽ジャンルなどどうでもよくなります。

「対戦」と銘打ってはいますが、iPad では通信対戦ができませんし、そもそもアーケード版においても負けた時のペナルティは存在しないので、厳密には「対戦ゲーム」ではありません。

 

●プレイ動画

 このゲームでプレイ動画を見るという事は Portal でプレイ動画をあらかじめ見てからプレイするのと同じような意味でのネタバレになります。オブジェクトをタッチするタイミングや手の形などを探しながらプレイすることが本作の醍醐味でもあるからです。100円玉を注ぎ込まなければならないアーケード版の場合はプレイ動画を見て解法を知っておくことが金の節約に繋がるのでプレイ動画そのものを否定しませんが、一度買ったら何度でもプレイできる iPad 版をメインで遊ぶのであればプレイ動画は見ないことをお勧めします。

 とは言っても、高難易度のステージは解法を知っていてもどうにもならない事も確かであり、「リフレクってどんなゲーム?」という人が1回くらいなら見ても問題ないと思います。アーケード版になりますが、iPad 版でも配信されている最高難易度級ステージの Youtube 動画へリンクしときますね。