White Chamber, the ( Playism )
( The ) White Chamber という名前のゲームはいくつか存在するようだが、本作は Studio Trophis による B級 SF ホラーアドベンチャーである。システムは標準的なポイントクリック方式を採用している。
ホラーアドベンチャーと銘打っているが前述の通りにB級なので、例えば Penumbra や Amnesia のようなプレイヤーを震え上がらせる要素は無い。本作におけるホラー要素はグロ・スプラッタ描写が大半を占める。そのスプラッタ描写も、強烈な人体欠損などの描写はなく、何だかよく分からないが赤い何かで画面が埋まる程度である。これを宇宙的スプラッタと呼ぶことにする。
プレイ時間は初回プレイをノーヒント・メッセージスキップ無しで通せば3~6時間程度であり、これはクリックポイントを発見するペースによって変動する。解法を知っていて、メッセージをスキップすれば20分もかからないでクリアできる。
グラフィックはアニメ調で、実際アニメパートが挿入される部分もある。また主人公は女性である。が、日本の Otaku 向けに見られるガチな Moe 要素は期待しないでいただきたい。
ゲーム中のテキスト量はそれなりに多い。これに関しては Playism が日本語版をリリースしている。英語版はクリエイティブ・コモンズによるフリーゲームである。日本語版は本稿執筆時で 480 円である。翻訳料にワンコインといったところ。日本語版を自力で解けばだいたい半日~1日くらいは遊べると思う。
台詞には音声が乗る。マルチエンディング。いわゆる「ゲームオーバー」も存在するが、そんなにシビアではない。原則として制限時間の類いは存在しない(一部にタイムリミットの設定されたイベントがある)。ただしオートセーブ機能は無いので、まめなセーブをお勧めしたい。
The White Chamber Complete Walkthrough というページに英文の攻略情報がある。テイフカあそこで攻略情報を書こうと思って、スクリーンショット撮って、フラグを探して‥‥と詰めてみたのだが、そのままエター化の雰囲気が濃厚なのよね。濃厚なので、エンディング分岐の条件を以下に記載しておく。ネタバレにつき背景色と同じ色を指定しておくので、範囲選択で参照されたし。エンディング分岐条件は http://www.shamusyoung.com/twentysidedtale/?p=1344 を参考にした。
以下ネタバレ。
ゲーム中に特定の行動を取ることでポイントが増減し、最終的なポイントでエンディングの種類が決定する。
エンディングは全部で4種類。
苦痛:0ポイント
最悪:1~2ポイント
脱出:3~5ポイント
お笑い:6ポイント
ポイント増減の場所
・ゲームを開始することで +1
・スタート地点のコンピュータの質問2番目「後悔しているか?」に「はい」と回答で +1
・グロ廊下を5つ進んだ先にあるコンピュータ室において、洗浄ユニットを動作する前にチューブに対して斧を使うと +1
・メスでオーバーライドワイヤーを切断すると -1
・冷蔵庫で死体を調べる前に、死体に対して毛布を使うと +1
・死体を組み立てた後、死体に対して毛布を使うと +1
・隔離室に閉じ込められた時「伝染病云々」の質問に「いいえ」と回答で +1
現在のポイントは、研究室にある黒板に描かれた線の数で確認できる。
ネタバレここまで。
ワゴンセールでゲームを買ったはいいけど結局1時間も遊ばなかったとかいうショートカット・グラインドコアな結末を迎えるなら、こっちを買った方がいい。
Rating:7.5 / 10