Mitochondrion / Parasignosis ( 2011 )

 今回からディスクレビューに関してはサンプルとして Youtube の動画を埋め込むことにした。参考にしていただければ幸‥‥せめて半分くらいまで聴いてくれたっていいじゃない!!

 

 ミトコンドリアとは、ドキュメント「パラサイト・イヴ」において明らかなように、人体の細胞内部に潜む生命体である。彼らは人体に寄生しつつ、人類の繁栄を奪取せしめんと策略を巡らせ、その機会を待っているのである。これに対し人類は対ミトコンドリア同盟戦線結社を組織し、特にここ数ヶ月において顕著なミトコンドリア事件の「解決」に当たっている。彼らは表向きとしてバンドの形を取っており、もちろん全てでまかせである。パラサイト・イヴはドキュメントじゃねーだろとかツッコミ入れた人、先生怒らないから手を挙げなさい。

 

 中身に入る前にまず、トラック・リストをご覧いただきたい。カンマの後ろは再生時間を意味する。出典は Encyclopedia Metallum による。

 

1. Plague Evockation (Pestilentiam Intus Vocamus, Voluntatem Absolvimus Part I), 04:01

2. Lex Ego Exitium (Pestilentiam Intus Vocamus, Voluntatem Absolvimus Part II), 02:53

3. Tetravirulence (Pestilentiam Intus Vocamus, Voluntatem Absolvimus Part III), 10:22

4. Trials, 05:27

5. Rift/Apex, 00:46

6. Parasignosis, 07:34

7. Banishment (Undecaphosphoric), 08:11

8. Kathenotheism, 06:29

9. Untitled, 00:10

10. Untitled, 00:10

11. Untitled, 09:37

 

 最初の3曲が Kiai 入りまくりである。それに対して最後の3曲は何なの。10秒、10秒、9分37秒の Untitled で何がやりたいの貴方達は。力尽きたのか、11曲である事に意味があるのかは不明である。むしろそこを考える時間があるなら私は Torchlight をプレイする。

 

 スタイルはデスメタルの範疇に入る。デスメタルなので、上記 Youtube のサンプルを聴けばそれで十分と言える。後はどこも同じである。特筆すべき点として、このアルバムは曲間が存在しない。つまり、曲と曲の間の無音部分が無い。私はスラッシュメタルや、デスメタルの中でもデスラッシュと呼ばれる、速度感に重点を置いたアルバムに曲間は不要だと思っている。例えば(忘れられて久しい)Defleshed の3枚目などは曲間がなければもっと没入感が強いのに、と聴く度に残念に思うのである。Dismember の Hate Campaign はよくやったと思う。その一方で Nile フォロワーがやってもあまり有り難みがないという事が、本作を聴いてよく理解できた。

 

 ツッコミ所をふんだんに用意したということで、貴殿等には 7 点差し上げる。

 

 

Rating:7 / 10