Blood Axis / The Gospel of Inhumanity

 米ネオフォークのスタジオ録音盤。ユニットの首魁は「ブラックメタルの血塗られた歴史」を書いた人物として名高い。

 ネオフォークの源流はインダストリアル~ノイズである。よってあちこちに意地の悪い実験区域が設置されている。テクスチャーは違えど素材はノイズとして聴く方がしっくり来る。

 

 この音源に入っている曲を中心にライブレコーディングしたのが、CMI から栄誉あるカタログNo. X を割り当てられた「Blot : Sacrifice In Sweden」のようである。

 

 本来であればここで崇高な表現と奥の深いサウンドテクスチャ、歌詞の解読などを行うとそれなりに格好もつくのであるが、そういった知識がまるで無いのでどうしようもないのである。所々に現れるノイズっ気と、一応フォークの名を冠している割には異様にとっつきにくい作風は、ただでさえニッチなノイズの更に隙間を狙っているという説に説得力を与えている。こんなの誰が聴くんだ!

 

 (主に意地の悪い部分が)予想以上に楽しめたので7点を差し上げる。

 

Rating:7 / 10